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もうすぐ七夕ですね。

 久しぶりの投稿です。

 8月に入りました。期末試験も残すところあと少し。試験が終われば、もうすぐ七夕ですね。

 

 「七夕って7月7日でしょ?」と疑問に思った方、実はちがうんです。こと私たちにとっては。

 

仙台七夕まつり

 

 仙台では旧暦に合わせて七夕祭りが毎年8月6日から8日まで、三日間にわたり盛大に開催されます。明日からです。なんと、本日8月5日には前夜祭として花火大会も催されます。

 仙台七夕まつりは「青森ねぶた祭り」と「秋田竿灯祭り」を加えて「東北三大祭り」と呼ばれるほど有名なので、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

 「祭り」とは言いますが、仙台七夕まつりは一般的な祭りとは一味ちがっていて、巨大な山車や神輿が軽快な音楽とともに街を練り歩くとか、出店がアーケードを埋め尽くすように立ち並ぶとか、そういった様子は特段見当たりません。

 

 それでは、一体、人々は何を見に仙台七夕まつりに訪れるのか。

 

 答えはこの壮大な「七夕飾り」です。

 

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 この七夕飾りは、少し前の写真ですが、確か2016年に金賞を受賞した作品だったと思います。まわりの飾りと比べてもひときわ目を引く迫力と華やかさに圧倒された記憶があります。

 

 七夕祭りの期間には、仙台市中心のアーケード街が個性的な七夕飾りで彩られます。絢爛な飾りは、各企業や商店が腕によりをかけて製作します。大きな七夕飾りがアーケードを一面に埋め尽くす様子は「圧巻」の一言につきます。

 

仙台七夕まつりのルーツ

 

 仙台七夕まつりの歴史は長く、記録が残っているだけで江戸時代から開催されていますが、現在のような形になったのは昭和2年。不景気を吹き飛ばそうと、商家の有志たちによって華やかな七夕飾りが復活しました。第二次世界大戦により一時は途絶えましたが、終戦の翌年昭和21年に再び復活しました。

 

 七夕祭り自体のルーツは、

 

仙台七夕まつりは田の神を迎える行事であり、青森ねぶた祭りや秋田の竿燈祭りの神を送る行事と違う点があり、 昔から周期的に襲う冷害(天明3年は25万人の死者、天保7年は30万人の死者)という悲惨な歴史を乗り越えようと、 豊作の保障と保護を田の神に祈ったことが、七夕まつりを盛んにしてきた理由となっている。

https://www.sendaitanabata.com

 

 

 と、仙台七夕まつりの公式サイトに書いてあることからわかるように、東北地方の気候と人々の暮らしが結びついて生まれた文化であるようです。これに加え、前述の通り、仙台七夕まつりは「商売繁盛」的な意味合いも強く付け足されているように感じます。ルーツが信仰でなく人々の活動にあるため、一般的な祭りとは異なる形態なのでしょう。

 

”七つ飾り”

 

 そして、夏の仙台の街を彩る七夕飾りですが、「七つ飾り」と呼ばれる7種類の飾りで構成されています。

 

短冊… 学問や書道の上達

紙衣… 病気や災難の厄除け、裁縫の上達

折鶴… 家内安全と健康長寿

巾着… 商売繁盛

投網… 豊漁・豊作

くずかご… 清潔と倹約

吹き流し… 織姫の織糸

https://www.sendaitanabata.com

 

 

 という風に、それぞれの飾りについて細かく意味があるようです。調べて初めて知りました。

 短冊〜くずかごの6つについては千羽鶴のように糸でつなぎ、それらを束ねたものが「吹き流し」です。(もし認識が間違っていたらごめんなさい)

 仙台では、吹き流しのてっぺんにはくす玉がついていますが、これは戦後、故人の霊を慰めるために広まったそうです。

 

 詳しい作り方が、これまた仙台七夕まつりの公式サイトに載っていたので、リンクを埋め込んでおきます。興味のある方はぜひトライしてみてください。

 

www.sendaitanabata.com

 

 立派で美しい七夕飾りですが、主に「紙と竹」からできているので、雨は天敵。前面に屋根がかかっているアーケード内では問題ありませんが、屋根が途切れているところでは、せっかくの七夕飾りを飾ることができません。

 昨年は天候に恵まれず、やや残念だった印象が残っていますが、今年は晴れてくれることを願っています。

 仙台七夕まつりは明日から3日間開催されます。明日8月6日は天候にも恵まれるようですので、近隣にお住いの方はぜひ訪れてみてください。お越しの際には、くれぐれも熱中症にはお気をつけください。