あるべき姿
皆さんは、スーパーやドラッグストア、はたまた飲食店などで店員に対してどのように接していますか。ぶっきらぼうで、タメ口を使いまるで旧知の仲のように、または命令するかのように話しかけていませんか?
そして、店員が少しのミスをした場合、執拗に責め立てていませんか?
店員も人間だ
最近私は接客のアルバイトをしていて思うことがあります。
私たちのような接客をしている者はロボットではありません。接客という労働を行い、その対価としてお金を頂いているただの一般人なのです。嫌な対応をとられたら腹が立ちますし、お礼を言われたらうれしいものです。そして業務中にミスもします。当たり前ですが……
私は客として、お店を利用するとき、敬語を使い、丁寧に話すようにしています。お会計が始まるとき、または何かを注文するときは「お願いします」と声をかけ、お会計が終わるとき、お店を出るときには、「ありがとうございます」「ごちそうさまでした」と声をかける。そうすれば、私も、そしてお店の人も気持ちよく過ごすことができるからです。
この意見を聞いて、「当たり前だ」「何も褒められるようなことではない」と思う方も多いことでしょう。
そうです。当たり前です。褒められるようなことは一切ありません。
そう思ったあなたは立派だと思います。
私が言いたいのは、何の変哲もない一般常識です。では、なぜそんな誰でもわかることを発信しようと思ったか。
そんな当たり前のことができていない人が想像以上にたくさんいるからです。
お客様は神様か
よく「お客様は神様」だと人は言います。しかし、それは店員やその経営に携わる者の、良いサービスを提供しようという理念でしかありません。私たちは神様ではありません。私たちはお金を支払い、そしてお店の人にサービスを提供してもらっている、ただそれだけです。そこにあるのは対等な関係です。対等な関係に年収の上下も、年齢の上下も、立場の上下も関係ありません。
店員にぶっきらぼうに命令口調で話しかけると、自分が優位に立っているかのようにでも感じるのでしょうか。そこで優越感に浸っても、得られるものは店員の嫌そうな態度や顔だけだと思いますが……
それとももしかしたら、どうしようもなくイライラしていて、自分に余裕がないからそういう態度をとってしまうのでしょうか。そういう場合は、人に当たるよりも、自分の趣味に没頭する方がよっぽど気持ちよくストレスを解消できると思います。あるいは、あえて丁寧な態度で接してみれば良いと思います。少しだけ楽になれるはずです。
店員に粗雑な態度をとって、嫌な気持ちでそのお店を利用するのか、それとも丁寧な態度をとって、お互い気持ちよく利用するのか、あなたならどちらを選びますか?
わたしなら、断然後者を選びます。気持ちよくお店を利用できたならば、またそのお店に行こうと思いますし、お店側としてもそのお客にもっと良いサービスを提供しようと思えます。お互いにとって有益になるのなら、雑な対応をとるメリットなどないと思います。
終わりに
私の意見はアルバイト経験の乏しい、そして社会経験のない、ただの一大学生の稚拙な考えでしかないのでしょう。しかし、「人に何かしてもらったらお礼を言う」、これは小学校で習うことです。小学生でもできることなら、いい大人にできないわけがありません。私たちは集団の和を重んじる国で生まれ、育ちました。そんな日本人にとって礼儀は基本中の基本であると思うのです。
礼儀を大切にする姿勢こそが、日本人の「あるべき姿」なのではないでしょうか。
今まで丁寧な態度をとってこなかったあなた。
お店の人に少しでも丁寧な態度で接してみませんか?
少しだけ、買い物や外食が楽しくなるかもしれませんよ。
そして、どんな人にも優しく接してみませんか?
今までより、少しだけ人生が楽しくなるかもしれませんよ。